心臓弁膜症の発見には、
定期的な「聴診」や「心エコー図検査」が重要
心臓弁膜症はゆっくりと進行しますが、症状が出始めると急速に予後(病気の経過の見通し)が悪くなります。また、放っておくと心不全になる可能性があります。症状の出始めを見逃さずに、早期に発見することが重要です。
心臓弁膜症の診断は問診、聴診、心エコー図検査で行われます
問 診
問診では、「息切れ」「胸の痛み」「ドキドキ」などの自覚症状、日常生活でどれくらい不自由を感じているかなどを確認します。
チェックシートを印刷し、病院の受付か医師に手渡してもよいでしょう。問診時に自分の症状を伝えやすくなります。昨今の新型コロナウィルス感染症の影響により、視診や触診による身体所見が以前より難しくなり、自覚症状を聞き出す問診の役割がより一層重要になってきています。また、オンライン診療による問診も、感染リスクを低減しながら心臓弁膜症の早期発見のきっかけとなる可能性があるでしょう。
聴 診
症状や行動の変化がみられたり、「ちょっとしんどいな」と思ったりしたら、聴診で心臓の音を聴いてもらうことが重要です。高齢になったら、年に1回は健康診断で聴診してもらいましょう。
聴診、もしくは健康診断で心雑音が指摘された場合は、循環器専門の先生に相談しましょう。
心臓弁膜症の音(心雑音)は健康な心臓の音と異なります。
実際の聴診音で違いを聴いてみましょう。
正常な心音
心臓弁膜症の心音
*80歳女性の中等症~重症大動脈弁狭窄症患者さんの心音